eBay輸出に興味を持ったけど、ビジネスとしてやる以上、お金の流れはしっかり理解しておきたい。そんな疑問にお答えするページです。

eBay輸出で必要な4つの機能

このテーマは、資金の流れを理解するためにも重要ですし、さらにアカウント作成上の前提知識としても重要です。

具体的にはまずは、4つの機能と、eBayとPayoneerの関係を理解することが大事です。それでは、改めて解説していきます。

販売に必要な基本機能・サービスは、売買と決済

eBay輸出は、モノの販売です。そこで必要になるのは

売買と決済の機能です。

売買は、モノのやり取り
決済はお金(代金)のやり取りですね。

輸出販売、さらに両替と海外送金が必要

しかし、日本人セラーである皆さんが輸出ビジネスを行うには、さらに別の機能が必要になります。

それは売買代金であるドルを円転する両替えと、日本の銀行口座への国際送金です。

eBayは米国のマーケットなので、代金はドルで受け取ります。

販売代金として受け取ったドルを、皆さんが日本で使うには、円に両替して、自分の銀行口座に送金する必要があるわけです。

そうして受け取った代金(円)で、次の仕入れを行い、また販売を行うというサイクルを繰り返します。これが輸出ビジネスの基本的な形態です。

以上、売買、決済、両替、送金という4つの機能について説明しました。

この4つの機能がそろって初めて、日本にいながら海外への輸出販売ができるようになるのです。

eBayとPayoneerの役割分担

上記の4つの機能の中で、eBayは売買と決済を担当し、Payoneerが両替と国際送金を担当します。

Payoneerは、ペイオニアと読みます。

(よく日本の音響機器メーカーと混同されて、パイオニアと読まれる方が散見されますが、両者は、別会社です。)

eBayとPayoneerの役割分担を、もう少し詳しく解説すると、販売代金は以下の流れで、皆さんの日本の銀行口座に着金します。

1.お客さんが購入を決めて、代金を払う(イーベイ)
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2.日本人セラー(皆さん)のドル口座に売上代金が入金される(イーベイ)
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3.売上代金からeBayの手数料が天引きされ、皆さんのPayoneer口座にドルで送金される(イーベイ)
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4.Payoneerの口座で売上代金のドルを受け取る(Payoneer)
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5.ドルを円に両替して、日本の銀行口座に送金する(Payoneer)

国際送金の受取り手数料は不要です

国際送金の実務に詳しい方は、御存知かもしれませんが

一般的には銀行経由で国際送金を行うと、送金する側だけでなく、送金を受け取る側にも手数料が課金されます。

しかし、ペイオニアを使うことで、送金時の受取手数料はかからない仕組みが実現されています。

例えば、楽天銀行で海外からの送金を受け取るには、受取1回につき2,450円もかかります。

また、三菱東京UFJ銀行では、受取1回につき1500円+円為替取扱手数料(送金額の5%・最低2500円)+外貨取扱手数料(送金額の5%・最低2500円)です。

つまり、最低でも6500円の受け取り手数料が必要になります。さすがメガバンク、結構高いですね。

しかし、eBayとPayoneerの連携のお陰で、eBayセラーには送金受取時の手数料を支払う必要がありません。これは、ペイオニアを利用する大きなメリットですね。

ぺイオニアの送金で、受取手数料がかからない理由

実は国内送金のペイオニア

実を言うと、ペイオニアが皆さんの日本の銀行に送金するときは、日本国内にあるペイオニアの銀行口座(円口座)から、皆さんの銀行の円口座に振り込みをしています。

このため、海外送金の受取手数料がかからない仕組みになっているのです。

もちろんその背後では、Payoneerの日本法人と海外にある本部との間で、他のeBayセラーの売上代金を含むまとまった額の国際送金を、行っているはずです。

バルク送金のため、通貨当たり(1円当たり)の送金受取手数料が希釈化されて安くなることから、Payoneerが負担してくれているものと推察します。ありがたいことです。

(参考)受取手数料が必要な送金手段もかつては存在しました

2021年春以前のeBay輸出では、Payoneer以外にも、World Fistという国際送金サービスが利用可能でした。

当時はPayoneer(ペイオニア)が導入される前の時代で、Paypal(ペイパル)から、World Fistに送金すると、両替・送金にかかる手数料がPaypalよりも安かったのですが

World Firstでは、Payoneerと異なり実際に海外送金が行われるので

受取手数料が課金されましたし

海外送金は国の管理も厳しく、しばしば銀行から送金目的について電話での問い合わせがあって、煩雑でした。

これはeBay輸出周りの歴史に関する参考情報で、Payoneerの理解を深める材料になります。

Payoneerの両替手数料

両替には手数料2%が課金される

復習になりますが、Payoneerは、両替と国際送金を行います。国際送金には手数料がかかりませんが、ドルから円への両替には、2%手数料がかかってきます。

両替手数料は、売上代金全額に対する課金ではなく、eBayの手数料・広告費が控除された後に残った純額の売上代金に対する課金になります。

それでは次項で、具体的な金額での計算を見ながら、理解を深めていきましょう。

Payoneerの手数料・具体的な計算例

例えば、eBayの手数料・広告費の合計が15%、売上高が10,000ドル、外国為替の市場レート1ドル100円の場合

課金対象となるのは、手数料・広告の1500ドルを天引きされた後の8500ドルが両替の対象であり、両替手数料の課金対象です。

そして、具体的な手数料は下記の計算式で求められます。

両替手数料が無い場合:8500ドルx100円/ドル=850,000円
両替手数料が2%の場合:8500ドルx(100-2)円/ドル=833,000円

両者の差額:850,000ー833,000円=17,000円が、両替手数料です。

手数料計算の誤解に注意:両替は手数料控除後の金額です

良くある間違えというか、実務上のラフな利益計算では

売上高1万ドルに対して、両替手数料を2%で計算してしまうということがありますが、厳密には違いますので、注意したいところです。

というのも、eBayの手数料は、両替前のドルのまま、天引き徴収されます。

そのため、ペイオニアによる両替の対象は、手数料控除後の手取り金額のみになります。

まとめ

以上、このページではeBay輸出を実践するに当たり、売上代金の受領から、日本の銀行口座に着金するまでの流れを追ってきました。

その過程で、eBayとPayoneerの役割分担が理解でき

さらに、Payoneerの手数料について具体的な計算例まで交えて、解説してきました。

eBayを実践される皆さんのお役に立てれば幸いです。

関連情報

  • eBayの手数料体系
  • eBayとPayoneerのアカウント取得方法