eBay輸出を始めるには、まずはアカウントが必要ですが
eBayのアカウント取得は、他のマーケットに比べて手続きが少し複雑です。
焦って不用意な手続きを進めると
行ったり来たりで余計に時間もかかりますし
何よりもアカウント停止のリスクにつながります。
全体像を見通しながら段取りを踏まえて、一歩一歩、手堅く進めていきましょう。
アカウント・IDの重要性を理解しよう(サスペンドに要注意)
まず、eBayのアカウント取得を進めるに先立って、アカウントの重要性をしっかり腑に落としておくことが大事です。
eBayに限らず、インターネット上のサービスを利用するに上で
最も大事なことがアカウントの保全です。
アカウント無くして、ネット上でのビジネスはできません。
アカウントは、人間の社会生活に例えれば、国籍であり、市民権であり、基本的人権です。
アカウントが、サスペンド(利用停止処分)を受けて、使えなくなれば
それは国外追放と同じです。万一そうなれば、eBay上ではビジネスができなくなります。
事例としては比較的少ないのですが
それでもアカウントのサスペンドについて、ご相談を頂く機会は、しばしばあります。
そのため、アカウントの取得手続きや
アカウント取得直後の販売活動や、eBay上での購入活動は
ルールを守りながら、慎重に進めることが大切になります。
最初から、厳しい話になってしまいましたね。
意気揚々と前向きにeBay輸出を始めようとする皆さんの気持ちに
水を差すことになってしまっていたら、大変申し訳なく思いますが
アカウントの重要性は、それでもお伝えしておかなければならない重要なテーマになります。
こういった重要なことを伝えずに「誰でもできます、カンタンです」ばかりを強調する広告もありますが
そうした無責任な広告・誘惑に振り回されないよう、賢明なる諸兄・諸姉におかれましては
芯を強く持って、丁寧にアカウント取得を進めていきましょう。
アカウントは、eBayとPayoneerの2つが必要
eBay輸出を始めるには、eBayだけではなくて、Payoneerのアカウントも必要になります。
両方をセットで使うという点が大事なポイントです。
※Payoneer(ペイオニア)についての詳しい情報はこちら
アカウントの種類eBayとペイオニアそれぞれに
2つのタイプのアカウントがあります。
eBay:2つタイプのアカウント
eBayには、ビジネス・アカウント(Business account)と、パーソナル・アカウント(Personal account)の2種類があります。
それぞれに別名があり
1.ビジネス・アカウントは、別名カンパニー・アカウント(Company account)
2.パーソナル・アカウントは、別名インディビジュアル・アカウント(Indivisual account)
とも表記されます。
eBayでは、しばしば同一内容を指す言葉が、違う表現で表記されるケースがありますので、慣れていきましょう。
ビジネス・アカウント(カンパニー・アカウント)は、法人・個人事業主向け
ビジネス・アカウントは、法人、または個人事業主向けのアカウントです。
個人事業主というのは、日本の税務署に開業届を提出して、(法人ではなく)個人の立場で事業、つまりビジネスや商売を営んでいる人のことです。
(参考)ちなみに、日本全国では、約182万の法人登録と、約197万の個人事業主登録があります。営利事業を営む事業体の内、半分以上が個人事業主という点は、知っておいても良い事実ですね(参照元:東京商工リサーチ)。
パーソナル・アカウント(Indivisual account)は、開業届を出していない人向け
パーソナル・アカウントは、開業届を税務署に提出していない個人の方向けのeBayアカウントです。
開業届を提出する予定の人は、ビジネスの方でeBayアカウント取得しておきましょう。
(参考)開業届の提出の有無にかかわらず、税金の申告は必要になりますので注意しましょう。
Payoneer:2つタイプのアカウント
eBayと同様にPayoneerでも、2つのタイプのアカウントがあり、eBayと同じ切り口で区別しています。
法人向けアカウント
法人向けアカウントは、法人、または個人事業主向けのアカウントです。
「法人」向けと明言していますが、個人事業主も含まれる点が大事なポイントです。
個人向けアカウント
個人向けアカウントは、開業届を税務署に提出していない個人の方向けのアカウントです。
どのタイプのアカウントを取るべきか?
eBayとぺイオニア、それぞれに2つのタイプ、合計4タイプのアカウントがありますが、どれを選んだらよいのか、初心者には迷ってしまうところですね。
アカウント取得の基本ルール
まず、ルールから見ると以下2つの絞られます。
- eBayがビジネス・アカウントなら、Payoneerは法人向けアカウント
- eBayがパーソナル・アカウントなら、Payoneerは個人むけアカウント
これは基本ルールです。ルールから外れると
アカウント取得手続きが進められませんので
必ずこのルールに従って進めましょう。
イーベイID取得前にPayoneerのIDを持っているなら連携するだけ
前項で取り上げがアカウント取得に基本ルール(アカウントタイプの組み合わせ)が
特に問題になるのは、既にeBay以外のビジネスで、Payoneerを使っている人の場合です。
Payoneerのアカウントは、1つしか作れませんので、既に持っている人の場合は、Payoneerのアカウント・タイプに合わせて、eBayのアカウント・タイプを決めることになります。
もちろん、既に使っているPayoneerのアカウントのタイプを変更することも可能ですが、手続きとしては、解約の上、新たにアカウントを作り直す、という流れになりますので、留意が必要です。
アカウント・タイプの変更時の注意点
特に、eBayとぺイオニアのアカウント連携が終わった後に
アカウント・タイプ変更のためにペイオニアを解約すると
イーベイ側からアカウント・サスペンドを受けるリスクが生じます(過去に事例相談がありました)。
そのため、事前にイーベイとペイオニア、それぞれのカスタマーサポートに対して
アカウント・タイプ変更の手順を問い合わせて、慎重に進めることが大事です。
特に、イーベイ側とペイオニア側で矛盾する回答がある場合には
その相手方に確認を入れて、メッセージの記録を残すなど、念には念を入れて進めましょう。
後で、(サスペンドなど)トラブルになった場合に、抗弁できる材料(記録)を残しておけば、サスペンドからの回復の可能性も高まります。
そういった慎重な手続きが、大事なアカウントの保全につながります。
ビジネスとパーソナルの違い
お勧めはビジネス・アカウント
次の判断としては、eBayをビジネス・アカウントでいくか、パーソナル・アカウントで行くかです。
法人でeBayを実践する場合には、あまり迷うことはなと思いますが
個人の場合は、どちらにも当てはまる可能性があって、迷いますね。
そこで、必要なのは両者の違いを理解することです。
ビジネス・アカウントと、パーソナル・アカウントの違い
実務上で、ビジネスとパーソナルの違いとして大きいのは、リミットアップの速度です。
ビジネスの方が、一定の手続きを経ることで、格段に速く出品数・出品額を増やしていくことができ、事業拡大がスムーズに進みます。
また、日本語でのサポートも受けやすくなります。
個人の方で、開業届を出す意思のある人は、ビジネス・アカウントの取得をお勧めします。
ビジネスアカウントの意義
なお、形式的な面では、eBayビジネス・アカウントには屋号の表示機能がある点が、パーソナルとの違いになります。
(パーソナル・アカウントの場合は、屋号とは異なるセラーIDだけがショップ・ページのヘッダーに表示されます。)
屋号を覚えてもらうことで、ブランドの認知を得て、リピータ獲得につなげるというマーケティング的な意義が大きいです。
ただ、リピータが多いビジネスモデルでない場合は、必ずしもこの機能に、こだわる必要はありません。
さあ、アカウント取得をスタートしよう
取得するアカウントの種類が決まったら、eBayにアクセスして、画面の指示に従いながら、必要事項を入力していく流れで進めてい行きます。
その詳細は、こちらのページで解説していますので、合わせてお読みください。
大きな流れとしては、eBay側で必要事項を入力して、画面表示にしてがって行くだけなのですが、かなり長いプロセスになります。
もちろん、アカウント取得をスタートする前に、必要な準備は済ませておきましょう
アカウント取得に必要な事前準備に関する情報は、こちら
まとめ
以上、このページでは、eBayやペイオニアのアカウントの重要性に始まり、アカウントの種類と違い、その選択基準などを解説してきました。
こちらのページの情報を基に、スムーズにeBay輸出をスタート頂ければ、著者として嬉しく思います。関連情報も合わせてお読み頂き、知識武装・理論武装を進めていきましょう。